イオン性液体を含有する触媒インクならびに電極、ccm、gdeおよびmeaの製造における該触媒インクの使用
专利摘要:
本発明は、少なくとも1つの触媒活性材料および少なくとも1つのイオン性液体を含有する触媒インク、この触媒インクの製造法、触媒インクを膜上に施こすかまたはこの触媒インクを場合によっては存在するガス拡散層上に施こすことによって、少なくとも1つの膜および少なくとも1つの電極を含む膜電極ユニット(MEA)の製造法、膜電極ユニット(MEA)、触媒被覆された膜(CCM)またはガス拡散電極(GDE)を製造する際の前記触媒インクの使用、ならびに触媒インクを製造するためのイオン性液体の使用に関する。 公开号:JP2011515795A 申请号:JP2010548107 申请日:2009-02-26 公开日:2011-05-19 发明作者:パンチェンコ アレクサンダー;ユンサル エーマー;シュタイムレ シャオ;ブロイニンガー ズィーグマー 申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; IPC主号:H01M4-90
专利说明:
[0001] 本発明は、少なくとも1つの触媒活性材料および少なくとも1つのイオン性液体を含有する触媒インク、このような触媒インクの製造法、このような触媒インクを膜上またはGDL上に塗布することによってMEAを製造する方法、MEAを製造する際の触媒インクの使用ならびに触媒インクを製造するためのイオン性液体の使用に関する。] [0002] 燃料電池において、燃料は、酸化剤により2つの電極の互いに別々の場所で電流、熱および水に変換される。燃料として、水素または水素富有のガスならびに液体燃料、例えばメタノール、エタノール、蟻酸、エチレングリコール等が適しており、酸化剤として、酸素または空気が使用される。燃料電池内でのエネルギー変換の事象は、高い効率を示す。従って、燃料電池は、殊に従来の内燃機関のための代替物としてモータと組み合わせてますます重要性を増している。殊に、内燃機関に使用するためのポリマー電解質燃料電池(PEM燃料電池)は、コンパクトな構造形式ならびに性能(Leistungsdichte)のために適している。] [0003] 一般に、PEM燃料電池は、膜電極ユニット(MEA,Membrane-Electrode-Assembly固体高分子膜と触媒層からなる接合体)のスタック形式の配置から構成されており、この場合それぞれ2つのMEAの間には、通常、双極性板がガス供給および電流の伝導のために配置されている。MEAは、一般にポリマー電解質膜から構成されており、このポリマー電解質膜は、両側にそれぞれ1つの触媒層を備えており(Catalyst Coated Membrane,CCM)、この触媒層上には、さらにそれぞれガス分配層(Gas-Diffusion-Layer,GDL)が施こされている。更に、MEAは、それぞれガス拡散層上のカソード触媒層またはアノード触媒層を含むガス拡散電極(GDE)を、1つずつ膜の両側上に施こすことによっても得ることができる。従って、前記の触媒層は、水素を酸化するためのアノードとして使用され、第2の触媒層は、酸素を還元するためのカソードとして使用される。ガス分配層は、一般に炭素繊維紙、炭素織物または炭素フリースから形成されており、高い多孔度を有し、この高い多孔度は、触媒層への反応ガスの良好な到達ならびに反応生成物およびセル流の良好な導出を可能にする。] [0004] ポリマー電解質膜とそれぞれ両側に施こされた触媒層との間のできるだけ良好な複合体が、ポリマー電解質膜へのアノードまたはカソードのできるだけ良好な接触で達成されるようにするためには、触媒層は、一般にそれぞれ所謂触媒インクの形で膜上に塗布される。また、このような触媒インクがGDEの製造のためにGDL上に塗布され、相応する膜を有する前記GDEが熱間圧縮されることが可能である。触媒インクは、一般に電気触媒、電子伝導体、場合によってはポリマー電解質および溶剤を含有する。] [0005] 相応する触媒インクおよびその製造法は、公知技術から既に公知である。] [0006] 米国特許第5330860号明細書には、触媒活性粒子、少なくとも1個のエーテル基、エポキシ基またはケトン基および1個のアルコール基を有する炭化水素および場合によっては結合剤、有利に過弗素化スルホニルフルオリドポリマーまたは過弗素化スルホン酸ポリマーを含有するインクの施与によって膜電極ユニットを製造する方法が開示されている。米国特許第5330860号明細書に記載の触媒インクにおいて有利な炭化水素溶剤は、1−メトキシ−2−プロパノールである。] [0007] M. Uchida他, J. Electrochem. Soc., Vol. 142, No.2,第463〜468頁には、ポリマー電解質燃料電池の製造法が開示されている。この方法の場合、Nafion(登録商標)、炭素キャリヤー上の元素状白金からなる触媒およびイソプロパノールとエタノールとエステル、エーテル、アセトン、ケトン、アミン、カルボン酸、アルコールおよび非極性溶剤から選択された特殊な有機溶剤とからなる混合物を含有する触媒インクが使用される。] [0008] 欧州特許出願公開第1176655号明細書には、フルオロコポリマー、少なくとも1つの電気触媒および低い沸点を有する溶剤、例えば1,1,2−トリフルオロ−1,2−ジクロロエタンと、中程度の沸点を有する溶剤、例えばエタノールまたはヘキサンと、高い沸点を有する溶剤、例えばイソブタノール、n−ブタノールまたはトルエンとからなる混合物を含有する液体組成物の施与によって膜電極ユニットを製造する方法が開示されている。] [0009] 欧州特許出願公開第0731520号明細書には、少なくとも1つの触媒活性材料、少なくとも1つのプロトン伝導性ポリマーおよび本質的に溶剤としての水を含有する、印刷によって膜電極ユニットを製造するための触媒インクが開示されている。欧州特許出願公開第0731520号明細書A1に記載の触媒インクは、有機溶剤を最大10質量%含有する。] [0010] WO 2004/054021A2には、水、少なくとも1つの固体触媒、プロトン化された形の少なくとも1つのポリマー電解質および少なくとも1つの極性の非プロトン性有機溶剤、例えばジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を含む触媒インクが開示されている。] [0011] 一般に、公知技術水助ウンから公知の触媒インクは、該触媒インク中で可溶性かまたは少なくとも分散可能な少なくとも1つのイオノマー、少なくとも1つの触媒活性材料、ならびに有機溶剤、水およびこれらの混合物から選択された少なくとも1つの溶剤を含有する。この触媒インクの欠点は、触媒インク中に存在するイオノマーが不均一に、触媒インクから製造された電極中に分布されており、それによって燃料電池の効率を減少させることである。更に、公知の触媒インクから製造された電極は、しばしば不十分な多孔度を有し、例えばミクロ細孔とマクロ細孔との好ましい組合せが得られない。] [0012] 本発明の課題は、特に好ましい多孔度を示す電極層を得ることができる、改善された触媒インクを提供することである。本発明による触媒インクから製造された電極は、ミクロ細孔の性質ならびにマクロ細孔の性質を有するはずである。それというのも、よりいっそう小さな細孔は、表面積を増大させ、それによって触媒活性および触媒利用度は上昇され、他方、よりいっそう大きな細孔は、基板の物質輸送ならびに電気化学的反応の製品の物質輸送を保証する。更に、本発明の課題は、膜電極ユニットの製造、なかんずく膜電極ユニットの製造の再現可能性を簡易化するかまたは改善する触媒インクを提供することである。] [0013] この課題は、本発明によれば、少なくとも1つの触媒活性材料および少なくとも1つのイオン性液体を含有する触媒インクによって解決される。] [0014] 本発明による触媒インク中には、少なくとも1つの触媒活性材料が存在する。本発明によれば、触媒活性材料が存在することが可能であるが、しかし、種々の触媒活性材料の混合物が存在することも可能である。] [0015] 適当な触媒活性材料は、有利に触媒活性金属である。これらは当業者に公知である。適した触媒活性金属は、一般に白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムおよびこれらの混合物からなる群から選択され、特に有利には、白金および/またはルテニウムである。殊に好ましい実施態様において、白金は、単独で使用されるか、または白金とルテニウムとの混合物が使用される。当業者に公知のポリオキシメタラートが使用されてもよい。] [0016] 有利に使用される触媒活性金属または種々の金属の混合物は、場合によってはコバルト、クロム、タングステン、モリブデン、バナジウム、鉄、銅、ニッケル、銀、金、イリジウム、錫等およびこれらの混合物からなる群から選択された他の合金添加物を含有することができる。] [0017] もう1つの好ましい実施態様において、少なくとも1つの触媒活性材料は、適当な担持材料上に施こされている。適当な担持材料は、当業者に公知であり、例えばカーボンブラック、黒鉛、炭素繊維、炭素ナノ粒子、炭素フォーム材料、炭素ナノチューブおよびこれらの混合物からなる群から選択された電子伝導体である。] [0018] 上記触媒活性金属の何れの触媒活性金属が使用されるのかは、完成される燃料電池の計画された使用分野に依存する。白金だけを触媒活性材料として使用する場合には、燃料としての水素で運転される燃料電池を製造することで十分である。この本発明による触媒インクから形成された触媒層は、燃料電池中でアノードのため、ならびにカソードのために使用されることができる。] [0019] 燃料としての一酸化炭素を含有する改質ガスで運転される燃料電池の場合には、アノード触媒が一酸化炭素による毒化に対してできるだけ高い耐性を有することは、好ましい。このような場合、有利には、白金/ルテニウムを基礎とする電気触媒が使用される。ダイレクトメタノール燃料電池を製造する場合にも、有利には、白金/ルテニウムを基礎とする電気触媒が使用される。従って、このような燃料電池中でアノード層を形成させるために、本発明による触媒インクが2つの金属を有することは、好ましい。このような燃料電池のカソード層を形成させるためには、一般に、触媒活性金属として白金が単独で使用されることで十分である。] [0020] 本発明によれば、CCMの製造のために、イオン伝導性ポリ電解質膜を両側に被覆するための同一の本発明による触媒インクの使用は、可能であるが、しかし、同様に、ポリマー電解質膜の両側の被覆のために種々の触媒活性金属を含有する種々の触媒インクを使用することも可能である。本発明による触媒インクは、GDLの被覆によるGDEの製造に使用されてもよい。] [0021] 少なくとも1つの触媒活性材料は、本発明による触媒インク中に一般に、それぞれ全ての触媒インクに対して0.1〜3質量部、有利に0.2〜2質量部、特に有利に0.8〜2質量部の量で存在する。] [0022] 更に、本発明による触媒インクは、少なくとも1つのイオン性液体を含有する。] [0023] イオン性液体は、本発明の範囲内で、特に (A)一般式(I) [A]+n[Y]n- (I) 〔式中、nは、1、2、3または4を表わし、[A]+は、第四アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオンまたはホスホニウムカチオンを表わし、[Y]n-は、1価、2価、3価または4価のアニオンを表わす〕で示される塩、または (B)一般式(II) [A1]+[A2]+[Y]n- (IIa)、この場合n=2、 [A1]+[A2]+[A3]+[Y]n- (IIb)、この場合n=3または [A1]+[A2]+[A3]+[A4]+[Y]n- (IIc)、この場合n=4および 〔式中、[A1]+、[A2]+、[A3]+および[A4]+は、互いに独立して、[A]+に記載された群から選択されており、[Y]n-は、(A)で記載されて意味を有する〕で示される混合塩である。] [0024] 特に、少なくとも1つのイオン性液体は、180℃未満の融点を有する。更に、有利には、少なくとも1つのイオン性液体の融点は、−50℃〜150℃、好ましくは−20℃〜120℃、さらに好ましくは−20〜100℃である。特に好ましい実施態様において、少なくとも1つのイオン性液体は、室温、即ち25℃で液状である。] [0025] 本発明によるイオン性液体は、有機化合物であり、即ちイオン性液体の少なくとも1つの陽イオンまたは1つのアニオンは、有機基を含有する。] [0026] イオン性液体のカチオン[A]+の形成に適している化合物は、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10202838号明細書A1の記載から公知である。即ち、このような化合物は、酸素原子、燐原子または殊に窒素原子、例えば少なくとも1個の窒素原子、有利に1〜10個の窒素原子、特に有利に1〜5個、殊に有利に1〜3個、殊に1〜2個の窒素原子を含有することができる。場合によっては、他のヘテロ原子、例えば酸素原子または燐原子を含有していてもよい。窒素原子は、イオン性液体のカチオン中のプラスの電荷に適したキャリヤーであり、さらにこのキャリヤーから平衡でプロトンまたはアルキル基は、アニオン上に移行することができ、電気的に中性の分子が形成される。] [0027] 窒素原子がイオン性液体のカチオン中のプラスの電荷のキャリヤーである場合には、イオン性液体の合成の際に最初にアミンまたは窒素複素環式化合物の窒素原子での四級化によってカチオンが形成されうる。四級化は、窒素原子のアルキル化によって行なうことができる。使用されるアルキル化試薬に応じて、異なるアニオンを有する塩が得られる。望ましいアニオンを既に四級化の際に形成することが不可能である場合には、これは、さらに合成工程で行なうことができる。例えば、アンモニウムハロゲン化物から出発して、ハロゲン化物は、ルイス酸と反応されることができ、この場合には、ハロゲン化物およびルイス酸から錯体アニオンが形成される。これに対して他の選択可能な方法によれば、ハロゲン化物イオンと望ましいアニオンとの交換が可能である。これは、金属塩の添加によって、形成された金属ハロゲン化物の沈殿下にイオン交換体によって、または強酸によるハロゲン化物イオンの排除によって(ハロゲン化水素酸の遊離下に)行なうことができる。適当な方法は、例えばAngew. Chem. 2000, 112,第3926〜3945頁およびその中で引用された刊行物中に記載されている。] [0028] アミンまたは窒素複素環式化合物中の窒素原子が例えば四級化されうるのに適したアルキル基は、C1〜C18アルキル、有利にC1〜C10アルキル、特に有利にC1〜C6アルキル、特に有利にメチルである。アルキル基は、非置換であってもよいし、1個以上の同一かまたは異なる置換基を有していてもよい。] [0029] 好ましいのは、少なくとも1個の窒素原子ならびに場合によっては1個の窒素原子を有する、少なくとも1つの5員環ないし6員環の複素環式化合物、殊に5員環の複素環式化合物を含有するような化合物であり、特に好ましいのは、1個、2個または3個の窒素原子および1個の酸素原子を有する、少なくとも1つの5員環ないし6員環の複素環式化合物であり、殊に好ましいのは、2個の窒素原子を有する少なくとも1つの5員環ないし6員環の複素環式化合物である。更に、好ましいのは、芳香族複素環式化合物である。] [0030] 1個、2個または3個の窒素原子および1個の酸素原子を有する複素環式化合物が含まれ、特に好ましいのは、2個の窒素原子を有する複素環式化合物である。更に、好ましいのは、芳香族複素環式化合物である。] [0031] 特に有利にイオン性液体として使用される化合物は、1000g/モル未満、特に有利に500g/モル未満の分子量を有するイオン性液体である。] [0032] 更に、一般式(IVa)〜(IVw) で示される化合物ならびに前記構造を有するオリゴマーから選択されているカチオンは、有利である。] [0033] 更に、適当なカチオンは、一般式(IVx)および(IVy) で示される化合物ならびに前記構造を有するオリゴマーである。] [0034] 上記式(IVa)〜(IVy)において、 基Rは、水素、炭素を含有する有機基、飽和または不飽和基、非環式または環式基、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族基、非置換または1〜5個のヘテロ原子もしくは官能基によって中断されたかまたは置換された基を表わし、基R1〜R9は、互いに無関係に水素、スルホ基または炭素原子を含有する有機、飽和または不飽和、非環式または環式、脂肪族、芳香族または芳香脂肪族、非置換または1〜5個のヘテロ原子もしくは官能基によって中断されたかまたは置換された、1〜20個の炭素原子を有する基を表わし、この場合上記の式(IV)で炭素原子に結合している(およびヘテロ原子には結合されていない)基R1〜R9は、付加的にハロゲンまたは官能基を表わすこともできるか、または 一連のR1〜R9からの2個の隣接した基は、一緒になって、2価の、炭素を含有する有機の、飽和または不飽和の、非環式または環式の、脂肪族、芳香族または芳香族脂肪族の、非置換のまたは1〜5個のヘテロ原子もしくは官能基により中断されたかまたは置換された、1〜30個の炭素原子を有する残基を表わす。] [0035] ヘテロ原子として、基RおよびR1〜R9の定義の際に、原理的に、形式的に−CH2−、−CH=、−C≡または=C=基を置き換えることができる、全てのヘテロ原子がこれに該当する。前記炭素含有基がヘテロ原子を含有する場合には、酸素、窒素、燐および珪素が有利である。好ましい基として、殊に−O−、−NR’、−N=、−PR’−、−PR’2および−SiR’2−が挙げられ、その際基R’は、炭素含有基の残りの部分である。この場合、基R1〜R9は、これらが上記した式(IV)中で炭素原子に結合している(およびヘテロ原子には結合されていない)場合には、直接的にこのヘテロ原子により結合されていてもよい。] [0036] 官能基として、原理的に、炭素原子またはヘテロ原子に結合していてよい全ての官能基がこれに該当する。適当な例として、−OH(ヒドロキシ)、=O、殊にカルボニル基として、−NH2(アミノ)、=NHR’、−NR2’=NH(イミノ)、−COOH(カルボキシ)、−CONH2(カルボキサミド)、−SO3H(スルホ)および−CN(シアノ)が挙げられる。官能基およびヘテロ原子は、直接に隣接していてもよく、したがって、複数の隣接した原子、例えば−O−(エーテル)、−COO−(エステル)、−CONH−(第二級アミド)または−CONR’−(第三級アミド)からの組み合わせ、例えばジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、C1〜C4−アルキルオキシカルボニルまたはC1〜C4−アルキルオキシも一緒に含まれている。基R’は、炭素含有基の残りの部分である。] [0037] ハロゲンは、例えば弗素である。] [0038] 有利には基Rは、 非分枝鎖状または分枝鎖状の、非置換の、または1回もしくは数回ヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1〜C6アルコキシカルボニルおよび/またはSO3Hによって置換された、全部で1〜20個の炭素原子を有するC1〜C18アルキル、例えば メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(第三ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシルおよびプロピルスルホン酸、 グリコール、ブチレングリコールおよびそのオリゴマーであって1〜100個の単位および水素またはC1〜C8−アルキルを末端基として有するもの、例えばRAO−(CHRB−CH2−O)n−CHRB−CH2−またはRAO−(CH2CH2CH2CH2O)n−CH2CH2CH2CH2O−、その際RAおよびRBは、有利に水素、メチルまたはエチルであり、nは、有利に0〜3、殊に3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシルおよび3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、 ビニル、 1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イルおよび1−プロペン−3−イル、および N,N−ジ−C1〜C6−アルキル−アミノ、例えばN,N−ジメチルアミノおよびN,N−ジエチルアミノを表わす。] [0039] 特に有利には、基Rは、非分枝鎖状および非置換のC1〜C18−アルキル、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−デシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、特にメチル、エチル、1−ブチルおよび1−オクチルならびにCH3O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−およびCH3CH2O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−を表わし、その際nは、0〜3である。] [0040] 好ましくは、基R1〜R9は、互いに独立して 水素、 弗素、 官能基、 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換された、および/または1個以上の酸素原子および/または1個以上の置換または非置換のイミノ基によって中断されたC1〜C18アルキル、 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換された、および/または1個以上の酸素原子および/または1個以上の置換または非置換のイミノ基によって中断されたC2〜C18アルケニル、 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換されたC6〜C12アリール、 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換されたC5〜C12シクロアルキル、 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換されたC5〜C12シクロアルケニル、または 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換された5員ないし6員の、酸素原子および/または窒素原子を有するヘテロ環式基を表わすか、または 2個の隣接した基は、該基が結合している原子と一緒になって、 不飽和、飽和または芳香族の、場合によっては官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換された、場合によっては1個以上の酸素原子および/または1個以上の置換または非置換のイミノ基によって中断された環を表わす。] [0041] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/またはヘテロ環式基によって置換されたC1〜C18アルキルは、有利にメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(第三ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチルペンチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−トリデシル、1−テトラデシル、1−ペンタデシル、1−ヘキサデシル、1−ヘプタデシル、1−オクタデシル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、3−シクロヘキシルプロピル、ベンジル(フェニルメチル)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル)、トリフェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、α,α−ジメチルベンジル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)−エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)−エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキソラン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル、6−エトキシヘキシル、アセチル、CnF2(n-a)+(1-b)H2a+b、この場合nは、1〜30であり、0<a<nであり、およびbは、0または1であり、例えばCF3、C2F5、CH2CH2−C(n-2)F2(n-2)+1、C6F13、C8F17、C10F21、C12F25、クロロメチル、2−クロロエチル、トリクロロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、メトキシメチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、2−イソプロポキシエチル、2−ブチルプロピル、2−オクチルオキシエチル、2−メトキシイソプロピル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニル−チオエチル、5−ヒドロキシ−3−オキサ−ペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサ−ノニル、14−ヒドロキシ−5,10−ジオキサ−テトラデシル、5−メトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−メトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサ−ノニル、14−メトキシ−5,10−ジオキサ−テトラデシル、5−エトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−エトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−エトキシ−4,8,−12−トリオキサ−ペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサ−ノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサ−テトラデシルである。] [0042] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換された、および/または1つ以上の酸素原子および/または1つ以上の置換又は非置換のイミノ基によって中断されたC2〜C18−アルケニルは、有利にビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、シス−2−ブテニル、トランス−2−ブテニルまたはCnF2(n-a)-(1-b)H2a-bであり、この場合nは、30以下であり、0≦a≦nであり、およびbは、0または1である。] [0043] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC6〜C12−アリールは、有利にフェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニルイル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、tert.−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニル、エトキシメチルフェニル、メチルチオフェニル、イソプロピルフェニルまたはtert.−ブチルチオフェニル又は、0≦a≦5であるC6H(5-a)Haである。] [0044] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC5〜C12−シクロアルキルは、有利にシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチル、CnF2(n-a)-(1-b)H2a-b、但し、この場合nは、30以下であり、0≦a≦nであり、およびbは、0または1であるものとし、ならびに飽和または不飽和の二環式系、例えばノルボルニルまたはノルボルネニルである。] [0045] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC5〜C12−シクロアルケニルは、有利に3−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニルまたはCnF2(n-a)-3(1-b)H2a-3bであり、この場合nは、30以下であり、0≦a≦nであり、およびbは、0または1である。] [0046] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換された5〜6員環の、酸素原子および/または窒素原子を有する複素環式基は、有利にフリル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンズオキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジルまたはジフルオロピリジルである。] [0047] 2個の隣接する基が一緒になって、不飽和の、飽和のまたは芳香族の、場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換され、および場合によっては、1個以上の酸素原子および/または1個以上の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断された環を形成する場合には、この環は、有利に1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロペニレン、3−オキサ−1,5−ペンチレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1〜C4−アルキル−1−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンまたは2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンである。] [0048] 上記の基が、酸素原子および/または置換されたかまたは非置換のイミノ基を含有する場合には、この酸素原子および/またはイミノ基の数は限定されていない。通常、この数は前記基において5個以下、有利に4個以下、特に有利に3個以下である。] [0049] 上記の基がヘテロ原子を含有する場合には、2個のヘテロ原子の間には通常は少なくとも1個の炭素原子、有利には少なくとも2個の炭素原子が存在する。] [0050] 好ましくは、基R1〜R9は、互いに独立して 水素、 非分枝鎖状または分枝鎖状の、非置換の、または1回または数回ヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1〜C6−アルコキシカルボニルおよび/またはSO3Hで置換されたC1〜C18−アルキルであって全体として1〜20個の炭素原子を有するもの、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシルおよびプロピルスルホン酸、 グリコール、ブチレングリコールおよび1〜100個の単位および水素またはC1〜C8アルキルを末端基として有する前記ブチレングリコールのオリゴマー、例えば RAO−(CHRB−CH2−O)n−CHRB−CH2 または RA−(CH2CH2CH2CH2O)n−CH2CH2CH2CH2O−、但し、この場合RAおよびRBは、有利に水素、メチルまたはエチルであり、nは、有利に0〜3であるものとし、殊に3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシルおよび3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、 ビニル、 1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イルおよび1−プロペン−3−イル、および N,N−ジ−C1〜C6−アルキル−アミノ、例えばN,N−ジメチルアミノおよびN,N−ジエチルアミノを表わす。] [0051] とりわけ有利には、基R1〜R9は、互いに独立して、水素またはC1〜C18−アルキル、例えばメチル、エチル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、フェニル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)エチル、N、N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、塩素ならびにCH3O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−およびCH3CH2O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−であり、この場合nは0〜3である。] [0052] 殊に好ましいのは、ピリジニウムイオン(IVa)として、 基R1〜R5がメチルまたはエチルであり、および残りの基R1〜R5が水素であり、 R3は、ジメチルアミノであり、残りの基R1、R2、R4およびR5は、水素であり、全ての基R1〜R5は、水素である。 R2は、カルボキシまたはカルボキサミドであり、および残りの基は、R1、R2、R4およびR5は、水素であるか、または R1およびR2またはR2およびR4は、1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであり、および残りの基R1、R2、R4およびR5は、水素であるもの、殊に R1〜R5が水素であるか、または基R1〜R5の中の1つがメチルまたはエチルであり、および残りの基R1〜R5が水素であるものが使用される。] [0053] とりわけ有利なピリジニウムイオン(IVa)は、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−ピリジニウム、1−(1−オクチル)−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−ピリジニウム、1−(1−オクチル)−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−ピリジニウム、1,2−ジメチルピリジニウム、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチル−ピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチル−ピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウムおよび1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウムおよびこれらの混合物から選択されている。] [0054] 殊に有利には、ピリダジニウムイオン(IVb)として、R1〜R4が水素であるか、または基R1〜R4がメチルまたはエチルであり、および残りの基R1〜R4が水素であるものが使用される。とりわけ有利には、ピリミジニウムイオン(IVc)として、 R1が水素、メチルまたはエチルであり、およびR2〜R4が互いに独立して水素またはメチルであるか、または R1が水素、メチルまたはエチルであり、R2およびR4がメチルであり、およびR3が水素であるものが使用される。] [0055] とりわけ有利には、ピラジニウムイオン(IVd)として、 R1が水素、メチルまたはエチルであり、R2〜R4が互いに独立して水素またはメチルであるか、 R1が水素、メチルまたはエチルであり、R2およびR4がメチルであり、およびR3が水素であるか、 R1〜R4がメチルであるか、または R1〜R4が水素であるものが使用される。] [0056] とりわけ有利には、イミダゾリウムイオン(IVe)として、 R1が、水素、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−オクチル、2−ヒドロキシエチルまたは2−シアノエチルであり、およびR2〜R4が互いに独立して、水素、メチルまたはエチルであるものが使用される。] [0057] 殊に有利には、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムおよび1−(プロプ−1−エンー3−イル)−3−メチルイミダゾリウムからなる群から選択されたイミダゾリウムイオン(IVe)が好ましい。] [0058] 殊に有利には、ピラゾリウムイオン(IVf)、(IVg)または(IVg’)として、 R1が水素、メチルまたはエチルであり、およびR2〜R4が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0059] とりわけ有利には、ピラゾリウムイオン(IVh)として、 R1〜R4は、互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0060] 殊に有利には、1−ピラゾリニウムイオン(IVi)として、互いに独立してR1〜R6が水素またはメチルであるものが使用される。] [0061] 殊に有利には、2−ピラゾリウムイオン(IVj)または(IVj’)としてR1が水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびR2〜R6が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0062] 殊に有利には、3−ピラゾリウムイオン(IVk)または(IVk’)としてR1およびR2が互いに独立して水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびR3〜R6が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0063] 殊に有利には、イミダゾリニウムイオン(IVI)としてR1およびR2が互いに独立して水素、メチル、エチル、1−ブチルまたはフェニルであり、R3およびR4が互いに独立して水素、メチルまたはエチルであり、およびR5およびR6が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0064] 殊に有利には、イミダゾリニウムイオン(IVm)または(IVm’)として、R1およびR2が互いに独立して水素、メチルまたはエチルであり、およびR3〜R6が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0065] 殊に有利には、イミダゾリニウムイオン(IVn)または(IVn’)として、R1〜R3が互いに独立して水素、メチルまたはエチルであり、およびR4〜R6が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0066] 殊に有利には、1,2,4−トリアゾリウムイオン(IVq)、(IVq’)または(IVq’’)として、R1およびR2が互いに独立して水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびR3が水素、メチルまたはフェニルであるものが使用される。] [0067] 殊に有利に、1,2,3−トリアゾリウムイオン(IVr)、(IVr’)または(IVr’’)として、R1が水素、メチルまたはエチルであり、およびR2およびR3が互いに独立して水素またはメチルであるか、またはR2およびR3が一緒になって1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであるものが使用される。] [0068] 殊に有利には、ピロリジニウムイオン(IVs)として、R1が水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびR2〜R9が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0069] 殊に有利には、イミダゾリジニウムイオン(IVt)として、R1およびR4が互いに独立して水素、メチル、エチルまたはフェニルであり、およびR2およびR3ならびにR5〜R8が互いに独立して水素またはメチルであるものが使用される。] [0070] 殊に有利には、アンモニウムイオン(IVu)として、R1〜R3が互いに独立してC1〜C18アルキルであるか、またはR1およびR2が一緒になって1,5−ペンチレンまたは3−オキサ−1,5−ペンチレンであり、およびR3がC1〜C18アルキル、2−ヒドロキシエチルまたは2−シアノエチルであるものが使用される。] [0071] 殊に好ましいアンモニウムイオン(IVu)として、メチル−トリ−(1−ブチル)−アンモニウム、N,N−ジメチルピペリジニウムおよびN,N−ジメチルモルホリニウムが挙げられる。] [0072] 一般式(IVu)の第四アンモニウムイオンが記載された基Rでの四級化に由来する第三級アミンの例は、ジエチル−n−ブチルアミン、ジエチル−第三ブチルアミン、ジエチル−n−ペンチルアミン、ジエチルヘキシルアミン、ジエチルオクチルアミン、ジエチル−(2−エチルヘキシル)−アミン、ジ−n−プロピルブチルアミン、ジ−n−プロピル−n−ペンチルアミン、ジ−n−プロピルヘキシルアミン、ジ−n−プロピルオクチルアミン、ジ−n−プロピル−(2−エチル−ヘキシル)−アミン、ジ−イソプロピルエチルアミン、ジ−イソプロピル−n−プロピルアミン、ジ−イソプロピル−ブチルアミン、ジ−イソプロピルペンチルアミン、ジ−イソプロピルヘキシルアミン、ジ−イソプロピルオクチルアミン、ジ−イソプロピル−(2−エチルヘキシル)−アミン、ジ−n−ブチルエチルアミン、ジ−n−ブチル−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、ジ−n−ブチルヘキシルアミン、ジ−n−ブチルオクチルアミン、ジ−n−ブチル−(2−エチルヘキシル)−アミン、N−n−ブチルピロリジン、N−第二ブチルピロジジン、N−第三ブチルピロリジン、N−n−ペンチルピロリジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジ−n−ブチルシクロヘキシルアミン、N−n−プロピルピペリジン、N−イソプロピルピペリジン、N−n−ブチル−ピペリジン、N−第二ブチルピペリジン、N−第三ブチルピペリジン、N−n−ペンチルピペリジン、N−n−ブチルモルホリン、N−第二ブチルモルホリン、N−第三ブチルモルホリン、N−n−ペンチルモルホリン、N−ベンジル−N−エチルアニリン、N−ベンジル−N−n−プロピルアニリン、N−ベンジル−N−イソプロピルアニリン、N−ベンジル−N−n−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジ−n−ブチル−p−トルイジン、ジエチルベンジルアミン、ジ−n−プロピル−ベンジルアミン、ジ−n−ブチルベンジルアミン、ジエチルフェニルアミン、ジ−n−プロピルフェニルアミンおよびジ−n−ブチルフェニルアミンである。] [0073] 一般式(IVu)の好ましい第四アンモニウム塩は、前記基Rでの四級化による、次の第三級アミンに由来しうるもの、例えばジ−イソプロピルエチルアミン、ジエチル−第三ブチルアミン、ジ−イソプロピルブチルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、N,N−ジ−n−ブチルシクロヘキシルアミンならびにペンチル異性体からの第三級アミンである。] [0074] 特に好ましい第三級アミンは、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミンおよびペンチル異性体からの第三級アミンである。3個の同一の基を有する、さらに好ましい第三級アミンは、トリアリルアミンである。] [0075] 殊に有利には、グアニジニウムイオン(IVv)として、R1〜R5がメチルであるものが使用される。] [0076] 殊に好ましいグアニジニウムイオン(IVv)としては、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサメチルグアニジニウムが挙げられる。] [0077] 殊に有利には、コリニウムイオン(IVw)として、 R1およびR2が互いに独立してメチル、エチル、1−ブチルまたは1−オクチルであり、およびR3が水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OHまたは−PO(OH)2であり、 R1がメチル、エチル、1−ブチルまたは1−オクチルであり、R2が−CH2−CH2−OR4−基であり、および R3およびR4が互いに独立して水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OHまたは−PO(OH)2であるか、または R1が−CH2−CH2−OR4−基であり、R2が−CH2−CH2−OR5−基であり、R3〜R5が互いに独立して水素、メチル、エチル、アセチル、−SO2OHまたは−PO(OH)2であるものが使用される。] [0078] 特に好ましいコリニウムイオン(IVW)は、R3が水素、メチル、エチル、アセチル、5−メトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−メトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサ−ノニル、14−メトキシ−5,10−オキサ−テトラデシル、5−エトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−エトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサ−ノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサ−テトラデシルから選択されたものである。] [0079] 殊に有利には、ホスホニウムイオン(IVx)として、R1〜R3が互いに独立してC1〜C18アルキル、殊にブチル、イソブチル、1−ヘキシルまたは1−オクチルであるものが使用される。] [0080] 前記の複素環式カチオンの中、ピリジニウムイオン、ピラゾリニウム−、ピラゾリウムイオンおよびイミダゾリニウム−ならびにイミダゾリウムイオンが有利である。更に、アンモニウムイオンは、好ましい。] [0081] 殊に好ましいのは、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ドデシル)ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)ピリジニウム、1,2−ジメチルピリジニウム、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチル−ピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチル−ピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチル−イミダゾリウムおよび1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムおよび1−(プロプ−1−エン−3−イル)−3−メチルイミダゾリウムであり、特に好ましいのは、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムである。] [0082] アニオンとしては、原理的に全てのアニオンが使用可能である。] [0083] イオン性液体のアニオン[Y]n‐は、例えば F-、BF4-、PF6-、CF3SO3-、(CF3SO3)2N-、CF3CO2-、CCl3CO2-およびこれらの混合物からなる群、 一般式:SO42-、HSO4-、SO32-、HSO3-、RaOSO3-、RaSO3-の硫酸塩、亜硫酸塩およびスルホン酸塩、およびこれらの混合物の群 一般式:PO43-、HPO42-、H2PO4-、Ra-PO42-、HRaPO4-、RaRbPO4-およびこれらの混合物の燐酸塩の群、 一般式:RaHPO3-、RaRbPO2-、RaRbPO3-およびこれらの混合物のホスホン酸塩およびホスフィン酸塩の群、 一般式:PO33-、HPO32-、H2PO3-、Ra-PO32-、RaHPO3-、RaRbPO3-およびこれらの混合物の亜燐酸塩の群、 一般式:RaRbPO2-、RaHPO2-、RaRbPO-、RaHPO-およびこれらの混合物のホスホニットおよびホスフィニットの群、 一般式:RaCOO-のカルボン酸およびこれらの混合物の群、 一般式BO33-、HBO32-、H2BO3-、RaRbBO3-、RaHBO3-、RaBO32-、B(ORa)(ORb)(ORc)(ORd)-、B(HSO4)-、B(RaSO4)-の硼酸塩およびこれらの混合物の群、 一般式:RaBO22-、RaRbBO-の硼酸塩およびこれらの混合物の群、 一般式:HCO3-、CO32-、RaCO3-およびこれらの混合物の炭酸塩および炭酸エステルの群、 SiO44-、HSiO43-、H2SiO42-、H3SiO4-、RaSiO43-、RaRbSiO42-、RaRbRcSiO4-、HRaSiO42-、H2RaSiO4-、HRaRbSiO4-の珪酸塩および珪酸エステル、およびこれらの混合物の群、 一般式:RaSiO33-、RaRbSiO22-、RaRbRcSiO-、RaRbRcSiO3-、RaRbRcSiO2-、RaRbSiO32-のアルキルシラン塩またはアリールシラン塩の群、 一般式: で示されるカルボン酸イミド、ビス(スルホニル)イミド、スルホニルイミドおよびシアナミドの群、 一般式: で示されるメチドの群、 一般式:RO-で示されるアルコキシドおよびアリールオキシ、およびこれらの混合物の群、 一般式[MqHalr]s-〔式中、Mは、金属を表わし、Halは、弗素を表わし、qおよびrは、正の整数であり、錯体の化学量論的量を表わし、sは、正の整数であり、錯体の電荷を表わす〕で示されるハロメタラートおよびこれらの混合物の群、 錯体金属イオン、例えばFe(CN)63-、Fe(CN)64-、MnO4-、Fe(CO)4-およびこれらの混合物の群から選択されたものである。] [0084] この中で、Ra、Rb、RcおよびRdは、互いに独立してそれぞれ水素、C1〜C30−アルキル、場合によっては1個以上の隣接していない酸素−および/または硫黄原子及び/又は1個以上の置換されたかまたは非置換のイミノ基によって中断されたC2〜C18−アルキル、C6〜C14−アリール、C5〜C12−シクロアルキルまたは5〜6員環の、酸素−、窒素−および/または硫黄原子を有する複素環式基を意味し、その際この中の2つは一緒になって不飽和の、飽和のまたは芳香族の、場合によっては1個以上の酸素−および/または硫黄原子および/または1個以上の非置換のまたは置換されたイミノ基によって中断された環を形成することができ、その際前記の基は、それぞれ更に官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されていてよい。] [0085] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC1〜C18−アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4,−トリメチルペンチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ベンジル、1−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ベンズヒドリル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)−エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボンエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)−エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチルオキシエチル、クロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、2−メトキシイソプロピル、2−エトキシエチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、2,2,2−トルフルオロエチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、アミノエチル、2−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチルまたは6−エトキシヘキシルである。] [0086] 場合によっては、1個以上の隣接していない酸素原子および/または硫黄原子および/または1個イオン性液体所の置換または非置換のイミノ基によって中断されたC2〜C18アルキルは、例えば5−ヒドロキシ−3−オキサペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサノニル、14−ヒドロキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−メトキシ−3−オキサペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−メトキシ−4−オキサヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサノニル、14−メトキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−エトキシ−3−オキサペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−エトキシ−4−オキサヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサノニルまたは14−エトキシ−5,10−オキサテトラデシルである。] [0087] 2個の基が環を形成する場合には、これらの基は一緒になって、例えば縮合環化した構成要素として、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロペニレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1〜C4−アルキル−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンまたは2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンを意味する。] [0088] この隣接していない酸素−および/または硫黄原子および/またはイミノ基の数は、原則的に制限されていないか、または前記基または前記環構成要素の大きさによって自動的に制限されている。通常は、これらは、それぞれの基中に多くとも5個、有利には多くとも4個、または特に有利には多くとも3個を含有する。更に、2個のヘテロ原子の間には通常は少なくとも1個、有利には少なくとも2個の炭素原子が存在する。] [0089] 置換または非置換のイミノ基は、例えばイミノ、メチルイミノ、イソプロピルイミノ、n−ブチルイミノまたは第三ブチルイミノであってよい。] [0090] 「官能基」との概念は、例えば次のものが理解される;カルボキシ、カルボキサミド、ヒドロキシ、ジ−(C1〜C4アルキル)−アミノ、C1〜C4アルコキシカルボニル、シアノまたはC1〜C4アルコキシ。この場合、C1〜C4アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、第二ブチルまたは第三ブチルである。] [0091] 場合によっては官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC6〜C12−アリールは、例えばフェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニルイル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、第三ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−または4−ニトロフェニル、2,4−または2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニルまたはエトキシメチルフェニルである。] [0092] 場合によっては、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子および/または複素環式基によって置換されたC5〜C12−シクロアルキルは、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチルならびに飽和または不飽和の二環式系、例えばノルボルニルまたはノルボルネニルである。] [0093] 5〜6員環の、酸素原子、窒素原子および/または硫黄原子を有する複素環式基は、例えば、フリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル、ジフルオロピリジル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニルまたは第三ブチルチオフェニルである。] [0094] 特に有利にアニオンは、F-、BF4-、PF6-、CF3SO3-、(CF3SO3)2N-、CF3CO2-からなる群から選択され、一般式SO42-、HSO4-、SO32-、HSO3-、RaOSO3-、RaSO3-の硫酸塩、亜硫酸塩およびスルホン酸塩の群から選択され、一般式PO43-、HPO42-、H2PO4-、RaPO42-の燐酸塩の群から選択され、式BO33-、HBO32-、H2BO3-の硼酸塩の群から選択され、式SiO44-、HSiO43-、H2SiO42-、H3SiO4-の珪酸塩および珪酸エステルの群から選択され、上記の形成された一般式のビス(スルホニル)イミドおよびスルホニルイミド、およびこれらの混合物から選択され、この場合RaおよびBbは、特に有利にメチル、エチル、プロピルまたはブチルから選択されている。] [0095] 特に好ましい実施態様において、[A]+が1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムであり、かつ[Y]+がエチルスルフェート、即ち1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム−エチルスルフェートである式Iのイオン性液体が使用される。] [0096] 1つの好ましい実施態様において、本発明による触媒インク中には、少なくとも1つのイオン性液体に加えて少なくとも1つの有機溶剤および/または水が存在する。] [0097] 適当な溶剤は、当業者に公知技術水準から既に触媒インク中への使用に適していることが公知である溶剤である。適した有機溶剤の例は、1価アルコールおよび多価アルコール、窒素含有極性溶剤、グリコール、グリコールエーテルアルコール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物からなる群から選択されている。殊に、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、n−プロパノールおよびこれらの混合物が適している。更に、本発明による方法の実施態様において、水は、本発明による触媒インク中に存在していてもよい。] [0098] 少なくとも1つのイオン性液体と共に、本発明による触媒インク中にさらに少なくとも1つの有機溶剤および水が含有されている場合には、この混合物は、それぞれ全部の触媒インクに対して、一般に0.1〜5質量部、有利に0.8〜4質量部、特に有利に1〜3質量部の量で存在する。少なくとも1つの有機溶剤は、一般にそれぞれ全部の触媒インクに対して0.1〜5質量部、有利に0.5〜2.5質量部、特に有利に1〜2質量部の量で存在する。水は、一般にそれぞれ全部の触媒インクに対して1〜4質量部、有利に1〜3.5質量部、特に有利に1〜3質量部の量で存在する。] [0099] 上記の成分と共に、本発明による触媒インク中には、一般に、有利に酸性の性質を有する少なくとも1つのイオノマーが存在する。本発明による触媒インク中に分散されたイオノマーは、当業者に公知であり、例えばWO−A03/054991中に開示されている。] [0100] 好ましくは、スルホン酸基、カルボン酸基および/またはホスホン酸基およびこれらの塩を有する、少なくとも1つのイオノマーが使用される。同様に、適当なスルホン酸基、カルボン酸基および/またはホスホン酸基を有するイオノマーは、当業者に公知である。スルホン酸基、カルボン酸基および/またはホスホン酸基は、式−SO3X、−COOXおよび−PO3X2の基であり、この場合Xは、H、NH4+、NH3R’+、NH2R’3+、NHR’3+、NR’4+、Na+、K+またはLi+を意味し、R’は、場合によっては1個以上の他の基、例えば燃料電池に対して通常存在する条件下でプロトンを放出しうる1個以上の過弗素化基を有する任意の基、有利にアルキル基である。] [0101] 好ましいイオノマーは、例えば過弗素化されスルホン化された炭化水素、例えばE.I. Dupont社のNafion(登録商標)、スルホン化された芳香族ポリマー、例えばスルホン化されたポリアリールエーテルケトン、例えばポリエーテルエーテルケトン(sPEEK)、スルホン化されたポリエーテルケトン(sPEK)、スルホン化されたポリエーテルケトンケトン(sPEKK)、スルホン化されたポリエーテルエーテルケトンケトン(sPEEKK)、スルホン化されたポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(sPEKEKK)、スルホン化されたポリアリーレンエーテルスルホン、スルホン化されたポリベンゾビスベンズアゾール、スルホン化されたポリベンゾチアゾール、スルホン化されたポリベンズイミダゾール、スルホン化されたポリアミド、スルホン化されたポリエーテルイミド、スルホン化されたポリフェニレンオキシド、例えばポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド、スルホン化されたポリフェニレンスルフィド、スルホン化されたフェノールホルムアルデヒド樹脂(直鎖状または分枝鎖状)、スルホン化されたポリスチレン(直鎖状または分枝鎖状)、スルホン化されたポリビニルアルコールフェニレンおよび他のスルホン化された芳香族ポリマーからなる群から選択された、スルホン酸基を含有するポリマーである。スルホン化された芳香族ポリマーは、部分的または全体的に弗素化されていてよい。] [0102] 更に、スルホン化されたポリマーは、ポリビニルスルホン酸、アクリルニトリルと2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸とから形成されたコポリマー、アクリルニトリルとビニルスルホン酸とから形成されたコポリマー、アクリルニトリルとスチレンスルホン酸とから形成されたコポリマー、アクリルニトリルとメタクリルオキシエチレンオキシプロパンスルホン酸とから形成されたコポリマー、アクリルニトリルとメタクリルオキシエチレンオキシテトラフルオロエチレンスルホン酸とから形成されたコポリマー等を含む。更に、ポリマーは、部分的または全体的に弗素化されていてよい。更に、適当なスルホン化されたポリマーの群は、スルホン化されたポリホスファゼン、例えばポリ(スルホフェノキシ)ホスファゼンまたはポリ(スルホエトキシ)ホスファゼンを含む。ポリホスファゼンポリマーは、部分的または全体的に弗素化されていてよい。スルホン化されたポリフェニルシロキサンおよびそのコポリマー、ポリ(スルホアルコキシ)ホスファゼン、ポリ(スルホテトラフルオロエトキシプロポキシ)シロキサンは、同様に適している。] [0103] 適当なカルボン酸基を含有するポリマーの例は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびこれらの任意のコポリマーを含む。適当なポリマーは、例えばビニルイミダゾールまたはアクリルニトリルとのコポリマーである。更に、ポリマーは、部分的または全体的に弗素化されていてよい。] [0104] ホスホン酸基を含有する適したポリマーは、例えばポリビニルホスホン酸、ポリベンズイミダゾールホスホン酸、ホスホン化されたポリフェニレンオキシド、例えばポリ−2,6−ジメチルフェニレンオキシド等である。ポリマーは、部分的または全体的に弗素化されていてよい。] [0105] カチオン伝導性、即ち酸性ポリマーと共に、アニオン伝導性、即ち塩基性ポリマーも考えられるが、しかし、この場合酸性イオノマーの割合は、過剰でなければならない。この塩基性ポリマーは、例えば第三級アミン基または第四級アンモニウム基を有する。このようなポリマーの例は、米国特許第6183914号明細書;特開平11−273695号公報ならびにSlade et al., J. Mater. Chem. 13 (2003), 712 - 721中に記載されている。] [0106] 更に、例えばWO 99/54389およびWO 00/09588中に開示されているように、酸塩基配合物は、イオノマーとして適している。これは、一般に、スルホン酸基を含有するポリマーおよびWO 99/54389中に開示されているような第一級アミノ基、第二級アミノ基または第三級アミノ基を有するポリマー、または塩基性基を側鎖中に含有するポリマーを、スルホネート基、ホスホネート基またはカルボキシレート基を酸または塩の形で含有するポリマーと混合することによって得られるポリマー混合物を含むポリマー混合物である。] [0107] 適当なスルホネート基、ホスホネート基またはカルボキシレート基を含有するポリマーは、前記されており、スルホン酸、カルボン酸基またはホスホン酸基を含有するポリマー参照。塩基性基を側鎖中に含有するポリマーは、金属有機化合物と脱プロトン化可能なエンジニアリング−アリール主鎖ポリマーをアリール含有N塩基性基で側鎖変性することによって得られるポリマーであり、この場合第三級塩基性窒素基、例えば第三級アミンまたは塩基性窒素を含有する複素環式芳香族化合物、例えばピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、チアゾール、オキサゾール等は、芳香族ケトンおよびアルデヒド、および金属化ポリマーを含む。この場合、中間化合物として生じる金属アルコラートは、もう1つの工程で水でプロトン化されてよいし、ハロゲン化アルカンでエーテル化されてよい(WO 00/09588)。] [0108] 更に、前記イオノマーは、架橋されていてよい。適当な架橋試薬は、例えばエポキシド架橋剤、例えば商業的に入手可能なDecanole(登録商標)である。架橋を実施することができる、適当な溶剤は、なかんずく架橋試薬および使用されるイオノマーに依存して選択されることができる。なかんずく、非プロトン性溶剤、例えばDMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)またはこれらの混合物である。] [0109] 適当な架橋法は、当業者に公知である。好ましいイオノマーは、前記のスルホン酸基を含有するポリマーである。特に好ましいのは、過弗素化されスルホン化された炭化水素、例えばNafion(登録商標)、スルホン化された芳香族ポリエーテルエーテルケトン(sPEEK)、スルホン化されたポリエーテルエーテルスルホン(sPES)、スルホン化されたポリエーテルイミド、スルホン化されたポリベンズイミダゾール、スルホン化されたポリエーテルスルホンならびに記載されたポリマーの混合物である。特に好ましいのは、過弗素化されスルホン化された炭化水素、例えばNafion(登録商標)およびスルホン化された芳香族ポリエーテルエーテルケトン(sPEEK)である。前記の炭化水素は、単独または別のイオノマーとの混合物で使用されることができる。同様に、前記のポリマーのブロック、有利にスルホン酸基含有ポリマーを含有するコポリマーを使用することが可能である。このようなブロックコポリマーの1つの例は、sPEEK−PAMDである。] [0110] スルホン酸基、カルボン酸基および/またはホスホン酸基を含有するイオノマーの官能化率は、一般に0〜100%、有利に0.1〜100%、よりいっそう有利に30〜70%、特に有利に40〜60%である。特に有利に使用される、スルホン化されたポリエーテルエーテルケトンは、0〜100%、よりいっそう有利に0.1〜100%、さらによりいっそう有利に30〜70%、特に有利に40〜60%のスルホン化率を有する。この場合には、100%のスルホン化または100%の官能化であることが理解され、即ちポリマーの全ての繰返し単位は、官能基、殊にスルホン酸基を含有する。] [0111] 本発明によるインクにおいて、膜材料に関連して記載されたポリアゾールは、イオノマーとして存在していてもよい。前記のイオノマーは、単独または混合物で本発明による触媒インク中に使用されてよい。この場合には、少なくとも1つのイオノマーと共に他のポリマーを含有するかまたは別の添加剤、例えば無機材料、触媒または安定剤を含有する混合物が使用されてよい。] [0112] イオノマーとして適当な記載されたイオン伝導性ポリマーのための製造法は、当業者に公知である。スルホン化されたポリアリールエーテルケトンに適した製造法は、例えば欧州特許出願公開第574791号明細書およびWO 2004/076530中に開示されている。] [0113] 記載されたイオン伝導性ポリマー(イオノマー)の若干のものは、商業的に入手可能である。例えば、E.I.Dupont社のNafion(登録商標)。更に、適した商業的に入手可能な材料は、イオノマーとして使用されてよく、過弗素化ポリマーおよび/または部分弗素化ポリマー、例えば"Dow Experimental Membrane"(Dow Chemicals USA)、Aciplex(登録商標)(Asahi Chemicals, Japan)、Raipure R−1010(Pall Rai Manufacturing Co. USA)、Flemion(Asahi Glas, Japan)およびRaymion(登録商標)(Chlorin Engineering Corp., Japan)である。少なくとも1つのイオノマーは、本発明による触媒インク中に一般にそれぞれ全部の触媒インクに対して0.5〜4質量部、有利に1〜3質量部、特に有利に1.0〜2.5質量部の量で存在する。記載された成分に加えて、本発明による触媒インクは、さらに添加剤、例えば湿潤剤、流展剤、消泡剤、細孔形成剤、安定剤、pH値変性剤および別の物質を含有することができる。] [0114] 更に、本発明による触媒インク中には、有利に少なくとも1つの電子伝導体を有する少なくとも1つの電子伝導体成分が含有されている。適当な電子伝導体は、当業者に公知である。一般に、電子伝導体は、導電性炭素粒子である。導電性炭素粒子としては、燃料電池または電界セルの分野で公知の、高い導電率および大きな表面積を有する全ての炭素材料が使用されてよい。有利には、カーボンブラック、黒鉛、炭素ナノチューブまたは活性炭が使用される。] [0115] また、本発明は、少なくとも1つの触媒活性材料と少なくとも1つのイオン性液体とを混合することによって、本発明による触媒インクを製造する方法に関する。] [0116] この方法の好ましい実施態様において、少なくとも1つのイオノマー、少なくとも1つの有機溶剤および/または水および少なくとも1つのイオン性液体を含有する触媒インクは、少なくとも1つの触媒活性材料と混合される。この混合は、当業者に公知の全ての方法により、例えば当業者に公知の装置中、例えば攪拌型反応器、ボール振盪型混合機(Kugelschuettelmischer)または連続型混合装置中で、場合によっては超音波を使用しながら行なうことができる。] [0117] 混合は、本発明によれば、個々の成分の加工可能性が与えられる温度で実施され、イオン性液体は、液状の形または溶解された形で溶剤中に存在する。適当な溶剤は、上記されている。適当な温度は、例えば0〜150℃、有利に20〜120℃である。本発明による触媒インクを製造するための本発明による方法は、存在する成分が加工可能である全ての圧力で実施されることができ、なかんずく本発明による方法は、イオン性液体が液状である圧力、例えば1バール〜10バール、有利に1〜5バールで実施される。] [0118] 触媒活性材料と少なくとも1つのイオノマーと少なくとも1つの有機溶剤および/または水との質量比は、0.5〜1.5:1.5〜2.5:0.5〜4、有利に0.8〜1.2:1.8〜2.2:0.8〜3.2、特に有利に1:2:1である。更に、触媒活性材料、イオノマーおよび有機溶剤および/または水を含有する前記混合物には、それぞれ触媒活性材料、イオノマーおよび有機溶剤および/または水を含有する混合物に対してイオン性液体0.01〜1質量部、有利にイオン性液体0.05〜0.8質量部が添加される。] [0119] 更に、本発明による触媒インクは、少なくとも1つの結合剤を含有することができる。この結合剤は、例えば弗素を含有するポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリ(フルオロエチレンプロピレン)、ポリビニリデンフルオリド(PvDf)またはこれらの混合物から選択されたものである。一般に、触媒活性材料と結合剤との質量比は、10:1〜1:10、有利に8:1〜1:8、特に有利に7:2〜2:7、例えば6:2〜6:4である。] [0120] 更に、本発明は、少なくとも1つの膜、少なくとも1つの電極および場合によっては少なくとも1つのガス拡散層を含む膜電極ユニット(MEA)を、本発明による触媒インクを膜上に施こすかまたは本発明による触媒インクを場合によっては存在するガス拡散層上に施こすことによって製造する方法にも関する。膜は、一般に当業者に適当であることが公知である全ての材料、例えばさらに既に上記されているイオノマーから形成されている。前記膜は、100℃までの運転温度を有する燃料電池に適している。100℃を上廻り約200℃までの温度で燃料電池中で使用するのに適した膜は、例えば欧州特許第137973号明細書、欧州特許第1427517号明細書、欧州特許第1379573号明細書および欧州特許第1425336号明細書中に記載された、ポリアゾールおよびH3PO4を基礎とする、当業者に公知の膜である。] [0121] ポリアゾールを基礎とする使用されたポリマーは、一般式(I)および/または(II) [式中、 Arは、同一かまたは異なり、四価の芳香族またはヘテロ芳香族の単核または多核の基であり、 Ar1は、同一かまたは異なり、二価の芳香族またはヘテロ芳香族の単核または多核の基であり、 Ar2は、同一かまたは異なり、二価または三価の芳香族またはヘテロ芳香族の単核または多核の基であり、および Xは、同一かまたは異なり、酸素、硫黄またはアミノ基であり、このアミノ基は、1個の水素原子、1〜20個の炭素原子を有する基、特に分枝鎖状または非分枝鎖状のアルキル基またはアルコキシ基、またはアリール基を他の基として有する〕で示されるアゼライン酸に由来する繰返し単位を含有する。] [0122] 好ましい芳香族基またはヘテロ芳香族基は、ベンゼン、ナフタリン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルメタン、ジフェニルジメチルメタン、ビスフェノン、ジフェニルスルホン、キノリン、ピリジン、ビピリジン、アントラセンおよびフェナントレンに由来し、これらは、場合によっては置換されていてもよい。] [0123] この場合、Ar1の置換パターンは、任意であり、フェニレンの場合には、例えばAr1は、オルトフェニレン、メタフェニレンおよびパラフェニレンであることができる。特に好ましい基は、ベンゼンおよびビフェニレンに由来し、これらは、場合によっては置換されていてもよい。] [0124] 好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する短鎖状アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基および第三ブチルである。] [0125] 好ましい芳香族基は、フェニル基またはナフチル基である。アルキル基および芳香族基は、置換されていてよい。] [0126] 好ましい置換基は、ハロゲン原子、例えば弗素、アミノ基または短鎖状アルキル基、例えばメチル基またはエチル基である。] [0127] 基Xが繰返し単位内で等しい、式(I)の繰返し単位を有するポリアゾールは、好ましい。] [0128] ポリアゾールは、原則的に異なる繰返し単位を有していてもよく、この繰返し単位は、例えば基X中で区別される。しかし、有利には、同じ基Xだけを繰返し単位中で有する。] [0129] 本発明のもう1つの実施態様において、アゾラインに由来する繰返し単位を含有するポリマーは、互いに区別される、式(I)および/または(II)の少なくとも2個の単位を含有するコポリマーである。] [0130] 本発明の特に好ましい実施態様において、アゾラインに由来する繰返し単位を含有するポリマーは、式(I)および/または(II)の単位だけを含有するポリアゾールである。] [0131] ポリマー中のアゾラインに由来する繰返し単位の数は、特に10以上の整数である。特に好ましいポリマーは、少なくとも100個の、アゾラインに由来する繰返し単位を含有する。] [0132] 本発明の範囲内でベンズイミダゾールに由来する繰返し単位を含有するポリマーは、好ましい。好ましいポリアゾール、しかし、殊にポリベンズイミダゾールは、高い分子量を示す。この分子量は、固有粘度として測定した場合に、少なくとも0.2dl/g、特に0.2〜3dl/gである。] [0133] 更に、好ましいポリアゾールポリマーは、ポリイミダゾール、ポリベンズチアゾール、ポリベンゾキサゾール、ポリアオキサジアゾール、ポリキノキサリン、ポリチアジアゾール、ポリ(ピリジン)、ポリ(ピリミジン)およびポリ(テトラザピレン)である。] [0134] この種のポリベンズイミダゾール(PBI)は、欧州特許第1379573号明細書の記載により、通常、例えば3,3’,4,4’−テトラアミノビフェニルをイソフタル酸またはジフェニルイソフタル酸またはこれらのエステルと溶融液中で反応させることによって製造される。生じるプレポリマーは、反応器中で凝固し、引続き機械的に微粉砕される。引続き、粉末状プレポリマーは、固体相重合で400℃までの温度で末端重合され、望ましいポリベンズイミダゾールが得られる。ポリマーフィルムを製造するために、PBIは、もう1つの工程で極性、非プロトン性の溶剤中、例えばジメチルアセトアミド(DMAc)中に溶解され、フィルムは、当業者に公知の方法により製造される。燃料電池中での運転のために、前記膜をイオン伝導するための能力は、H3PO4中への含浸によって形成されなければならない。] [0135] 本発明による触媒インクを最初に適当なポリマー電解質膜上に施した場合には、所謂CCM(katalysatorbeschichtete Membran触媒被覆膜, catalyst coated membrane)が得られ、このCCMは、少なくとも1つのガス拡散層の施与後にMEAを生じる。本発明によれば、触媒インクを少なくとも1つのガス拡散層GDL上に施こすことも可能であり、この場合には、膜の施与後にMEAを生じるガス拡散電極(GDE)が得られる。個々の層を一緒にする方法、例えば熱間プレスまたは接着は、当業者に公知である。] [0136] 一般に本発明による触媒インクは、均一に分散された形でイオン伝導性ポリマー電解質膜またはガス拡散層上にMEAの製造のために塗布される。均一に分散されたインクを製造するために、公知の補助手段、例えば高速度攪拌、超音波および/またはボールミルが使用されてよい。] [0137] 引続き、均一化されたインクは、種々の技術、例えば印刷、噴霧、ドクターナイフ、ロール塗布、刷毛塗りおよび塗装、スクリーン印刷、インクジェット印刷等によりイオン伝導性ポリマー電解質膜上に施こされてよい。] [0138] 本発明による触媒インクを施こすことによって、少なくとも本発明によるイオン性液体の一部分は、ポリマー電解質膜の細孔内に閉じ込められる。MEAを製造するための本発明による方法は、1つの好ましい実施態様において、被覆されたポリマー電解質膜を水浴中、有利に水中または希釈された酸、例えば希釈されたH2SO4または希釈されたHNO3中に、例えば0.2〜1.2モル*l-1、有利に0.5または1.0モル*l-1の濃度で室温〜100℃、有利に60〜100℃、特に有利に80℃の温度で浸漬することを含む。この浸漬の場合、イオン性液体は、大部分が、例えば90質量%を超えて洗浄除去される。更に、洗浄除去されなかった液体は、完成されたMEAのイオン伝導能に貢献する。] [0139] 1つの好ましい実施態様において、本発明による触媒インクの塗布後に、こうして被覆されたポリマー電解質膜は、例えば室温、即ち25℃、100℃までで温度調節される。GDEの場合、温度は、室温〜200℃であることができる。] [0140] 従って、本発明は、膜電極ユニット(MEA)、触媒被覆された膜(CCM)またはガス拡散電極(GDE)を製造するための本発明による触媒インクの使用にも関する。] [0141] また、本発明は、触媒インクを製造するためのイオン性液体の使用に関する。] [0142] 本発明による方法および使用の場合には、好ましい実施態様により、本発明による触媒インクに関連して記載されたものが引き合いに出される。] [0143] 本発明は、次の実施例につき記載される。] [0144] 実施例1:イオン性液体(IL)を有する触媒(EMIMEtOSO3) 触媒1質量部(PtRu/C、Pt:42質量%、Ru:32質量%)をEMIMEtOSO350質量部と一緒に室温で攪拌し、引続き吸着する。試験体を水道水で徹底的に数回洗浄除去し、吸着する。次に、40℃で真空中で一晩中乾燥させた試験体をNおよびS上で分析する。この結果は、第1表中に記載されている。] [0145] ] [0146] 実施例2:ILなしのアノードインクの製造 H2O中のNafionイオノマー2質量部(10質量%)(EW1 100、DuPont社)およびジメチルアセトアミド1質量部(DMAc)をガラス瓶中に装入し、電磁攪拌機で攪拌する。次に、触媒1質量部(PtRu/C、Pt:42質量%、Ru:32質量%)を秤量し、撹拌下に徐々にバッチ量に混和する。このバッチ量を室温で約5〜10分間、電磁攪拌機で後攪拌する。次に、試験体を、搬入したエネルギーの値が0.015KWhになるまで超音波で処理する。この値は、20gのバッチ量の大きさに関連する。] [0147] 実施例3:ILを有するアノードインクの製造(EMIMEtOSO3) H2O中のNafionイオノマー2質量部(10質量%)(EW1 100、DuPont社)、ジメチルアセトアミド2質量部(DMAc)およびEMIMEtOSO3x(x=0.1;0.25;0.5)をガラス瓶中に装入し、電磁攪拌機で攪拌する。次に、触媒の1つの割合(PtRu/C、Pt:42質量%、Ru:32質量%)を秤量し、撹拌下に徐々にバッチ量に混和する。このバッチ量を室温で約5〜10分間、電磁攪拌機で後攪拌する。次に、試験体を、搬入したエネルギーの値が0.015KWhになるまで超音波で処理する。この値は、20gのバッチ量の大きさに関連する。] [0148] 実施例4:カソードインクの製造 触媒1質量部(Pt/C Pt:70質量部)、Nafion2質量部および水3質量部をガラス瓶中に秤量する。その後、フォックス(Fox)粉砕パール(1〜1.2mm)をバッチ量に混和し、手動で良好に振盪させる。粉砕パールの質量は、全バッチ量の半分に相当する。このインクを60分間ボール振盪型混合機(Skandex)上で段階3で分散させる。このインクを粉砕パールで篩分けによって分離する。引続き、n−プロパノール5質量部(篩分け後の量に対して)を撹拌下に添加し、バッチ量を電磁攪拌機上で500rpmで10分間攪拌する。] [0149] 実施例5:CCMの製造およびセル測定 触媒被覆された膜(CCM)をアノード側でアノードインクを用いてスクリーン印刷によって製造し、カソード側でカソードインクを用いて噴霧によって製造する。この場合、使用されたsPEEK膜(スルホン化率=43%)は、Na塩の形で存在する。活性面積は、25cm2である。更に、CCMを0.5モルのHNO3中で55℃で2時間に亘って活性化する。引続き、試験体を室温で乾燥させる。] [0150] こうして製造されたCCMを用いてのセル試験には、アノード側でSGL社のタイプ21BAのガス拡散装置を使用し、カソード側でFreudenberg社のH23151X11を使用した。試験体を70℃、1M MeOH、アノード側での化学量論的量3(少なくとも49ml/時)、カソード側での化学量論的量3(少なくとも130ml/分 空気)で試験する。0.3A/cm2での試験体の性能は、第2表中で比較されている。] [0151] ]
权利要求:
請求項1 少なくとも1つの触媒活性材料および少なくとも1つのイオン性液体を含有する触媒インク。 請求項2 少なくとも1つの触媒活性材料が白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウムおよびこれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの触媒活性金属である、請求項1記載の触媒インク。 請求項3 少なくとも1つのイオン性液体の融点が−50℃〜150℃である、請求項1または2記載の触媒インク。 請求項4 少なくとも1つのイオン性液体が室温で液状である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の触媒インク。 請求項5 少なくとも1つのイオン性液体が1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムメチルスルフェートである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の触媒インク。 請求項6 付加的に少なくとも1つの有機溶剤および/または水が存在する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の触媒インク。 請求項7 少なくとも1つの有機溶剤は、1価アルコールおよび多価アルコール、窒素含有極性溶剤、グリコール、グリコールエーテルアルコール、グリコールエーテルおよびこれらの混合物からなる群から選択されている、請求項6記載の触媒インク。 請求項8 請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インクの製造法において、少なくとも1つの触媒活性材料と少なくとも1つのイオン性液体とを混合することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インクの製造法。 請求項9 少なくとも1つの膜および少なくとも1つの電極を含む膜電極ユニット(MEA)の製造法において、請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インクを膜上に施こすかまたは請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インクを場合によっては存在するガス拡散層上に施こすことを特徴とする、少なくとも1つの膜および少なくとも1つの電極を含む膜電極ユニット(MEA)の製造法。 請求項10 膜電極ユニット(MEA)、触媒被覆された膜(CCM)またはガス拡散電極(GDE)を製造する際の請求項1から7までのいずれか1項に記載の触媒インクの使用。 請求項11 触媒インクを製造するためのイオン性液体の使用。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
优先权:
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